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## Tour
### Description
### Title
tour.name = Parade - a drip, a drop, the end of the tale
## Skin
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DropDown_0561BA16_3AA3_A1D2_41C7_FDA0B6E9EE29.label = パノラマ写真一覧
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### Multiline Text
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毛利悠子(1980年、神奈川県生まれ/東京在住)
磁力や重力、光など、目に見えず触れられない力をセンシングするインスタレーションを制作。近年の個展に「SP. by yuko mohri」(Ginza Sony Park、2020年)、「Voluta」(カムデン・アーツ・センター、イギリス、2018年)、「毛利悠子:ただし抵抗はあるものとする」(十和田市現代美術館、2018年)があるほか、「グラスゴー・インターナショナル2021」(イギリス)、「アジア・パシフィック・トライエニアル2018」(オーストラリア)、「リヨン・ビエンナーレ2017」(フランス)、「ヨコハマトリエンナーレ2014」(神奈川)など国内外の展覧会に参加。2015年、アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)のグランティとして渡米。2015年に日産アートアワード グランプリ、2016年に神奈川文化賞未来賞、2017年に第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。2018年に文化庁文化交流使東アジア文化交流使として中国に滞在。現在、東京芸術大学大学院美術研究科グローバルアートプラクティス専任講師。
htmlText_E740D96D_7144_7008_41CF_2C8DBEA4DC59.html = 毛利悠子氏が地理的、あるいは時間という境界を越えて影響を受けていることは明白である。例えば、20世紀に「レディメイド」の概念を生み出し、量産された日用品を組み合わせ、作品を制作したマルセル・デュシャン(フランス/1887年-1968年)もそのひとりと言える。
デュシャンの他にも、毛利氏のインスピレーションの源となったのは「家具の音楽」というジャンルを作った作曲家のエリック・サティ(フランス/1866年-1925年)である。音を強調せず、その場に混じり存在するという概念は、人類学者マルク・オジェ(フランス/1935年-)が独自のアイデンティティを持つことのできない、はかない空間を指す言葉として用いた「非‐場所」という概念の先駆けであったと考えられている。
音楽の分野で言えば、ジョン・ケージ(アメリカ/1912年-1992年)があげられる。「偶然性の音楽」の先駆者であり、自由な楽器編成を用いたケージは、日本文化に魅了され幾度となく訪日し、日本でも馴染み深い音楽を作曲している。京都の龍安寺の石庭を訪れ、1983年に発表した「龍安寺」と名付けた音楽もそのひとつである。
今回、ジャパン・ハウス サンパウロで初めて展示されるインスタレーションは、毛利氏が世界中から得たインスピレーションや共鳴した感性が創り出す作品の中でも特に、日本的なルーツを持つ「パレード」 (2011年-) と「モレモレ」(2015年-)の2つの作品で構成されている。
繊細でありながらも力強いインスタレーションは、日本文化のひとつの側面である「はかなさ」や「無常」と言った概念を呼び起こし、環境に起因するキネティックあるいは音の出るスカルプチャーで構成された生態系を創り出している。「パレード」は、毛利氏が幼少時によく訪れていた半人工的な植物園で、種、葉、花を長い時間をかけて観察し、それらが環境に応じ絶え間なく複雑に変化していく様子を表現した作品である。
明確なまでに重視されているシンプリシティは、洗練された技術により実現させている。テーブルクロスに描かれたカラフルな果実のイラストをコンピューターに読み込ませ、電流に変換することでオブジェに思いがけない反応を起こさせるのである。
「モレモレ」にも本質的には「はかなさ」や「無常」と言ったテーマが取り込まれている。この作品は意図的に水漏れを作り出し、その水漏れを抑え、再び水を循環させる構造となっている。これは、東京の地下鉄で頻繁に発生する水漏れの際、ペットボトル、バケツ、傘やホースなど、様々なアイテムを活用し水漏れに対処する駅員たちが作り出したオブジェを2009年から写真におさめたシリーズに端を発し、長い年月をかけ、より精巧なスカルプチャーとして生み出された。
「パレード」は日用品が奏でるシンフォニーであり、「モレモレ」はオジェが定義した「非-場所」に着眼し生み出された。どちらも毛利氏が自身を取り巻く環境の要素を自分のモノとし、新たな流れやリズムを創り出している。
Parade (a Drip, a Drop, the End of the Tale) 展はトム・ジョビン作曲の「三月の水」へのオマージュでもある。毛利氏は自作を再解釈し、インスタレーションを構成する各々のオブジェとブラジルの名曲である歌詞から想起するオブジェを起用し、南米のトロピカルバージョンが誕生した。
毛利氏は、哲学者の柳宗悦(日本、1889-1961)が提唱した「用の美」を尊重し、誌的なコラージュの中で日常的なモノや道具を起用し、実用性の中にある普遍的な美を表現することにより、シンプリシティの価値観を称えている。毛利氏のインスタレーションは、重力や磁力、光など目に見えない力やエネルギーを再構築し、何もない空間からそれらを視覚化しようという発想にフォーカスが当てられている。本来の用途から切り離されたオブジェが詩学的に繋がり、空間を形作ることによって私たちの身近にある物を再認識させるこれらの作品は、見る人の興味を掻き立て感嘆を呼ぶのである。
繊細なバランスは制御不可能への探求であり、挑戦である。
ナターシャ・バルザギ・ジーネン
企画担当局長・キューレーター
htmlText_E8BDA638_715B_B009_41C6_0C9AE149ED37.html = 2020年2月、私は、真冬まっただなかだった日本からこのジャパン・ハウス サンパウロを下見に訪れました。それは、私にとって初めてのブラジル滞在でした。街中はカーニバルの準備でエネルギーが充満するなかを、私は、サトウキビのジュース片手に歩き、電信柱のケーブルの束の存在感に圧倒されながら、この素晴らしい環境でどのようなサイトスペシフィックなインスタレーションを制作できるのか、楽しく夢想していました。
しかし帰国直後、みなさんもご存じのとおりコロナウィルスが世界中に蔓延することになりました。展覧会は延期となり、残念ながら、いまだに私は会場に向かうことができません。
私は普段、日用品(モノ)と、風や光といった自然現象(コト/phenomena)とを用いて作品を制作しています。列挙されたモノたちが自然現象(コト)とつながり、夏の終わりと人生のサウダージを感じさせるアントニオ・カルロス・ジョビンの「三月の水(Aguas de Marco)」は、私がこの作品で目指した「存在とモノによる詩学(the poetry of beings and things)」の境地に達した、私も大好きな名曲で、今回は展覧会タイトルを歌詞から拝借しました。
毛利悠子
## Action
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