#: locale=pt ## Action ### URL LinkBehaviour_05A78263_A1DE_EB4D_41E2_9EE049A734C8.source = https://drive.google.com/file/d/1QLrG8o6BsfxL0t2Ww6oC2kR0KpmShQWn/view?usp=share_link LinkBehaviour_099C8266_A1AE_6B57_41DD_5EA5E24ED7D2.source = https://drive.google.com/file/d/1myukOCZr01sorjSI62ZxNoO588qI3T0L/view?usp=share_link LinkBehaviour_1BE1127F_3F1C_B635_41AF_47ECDFC0AA93.source = https://qrcode.umpratodos.com.br/projetos/japanhouse/ramen/ WebFrame_22F9EEFF_0C1A_2293_4165_411D4444EFEA_mobile.url = https://www.google.com/maps/embed?pb=!1m18!1m12!1m3!1d204.0455262575997!2d-46.64476104070779!3d-23.572270372493566!2m3!1f0!2f39.22090516532243!3f0!3m2!1i1024!2i768!4f35!3m3!1m2!1s0x94ce599627be8759%3A0x642bd6e0c4f64e6d!2sJapan%20House%20S%C3%A3o%20Paulo!5e1!3m2!1spt-BR!2sbr!4v1619529762343!5m2!1spt-BR!2sbr WebFrame_22F9EEFF_0C1A_2293_4165_411D4444EFEA.url = 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仲條正義
ラーメンは茹で時間が決め手です。
熟練しても準備に手まどり茹ですぎます。
家庭では時間余裕のある極太麺にします。
並ぶのがいやなので、色々と工夫します。
丼はいろいろあるのですが、ラーメン用がありません。
今回いいチャンスなので、自分用に考えました。
資生堂のグラフィックデザインをはじめ、その名を知られる日本有数のグラフィックデザインをけん引してきた一人(2021年逝去)
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10
片桐 仁
どうも、ラーメンズの髪の毛がラーメンみたいな方、片桐 仁です。
ラーメンズとはいえ普段あんまりラーメンは食べません。
あの ザ・ラーメン屋 っていう感じが苦手なんですわ。
ということで、今回は食べてて微妙な気持ちになるどんぶりを目指しました。
まず「スープに店員さんの親指が入っている(しかも両手の)」。
そしてスープを飲んでいくと「底に大量のちぢれ毛!…かと思ったら俺!」とビックリ要素満載のどんぶりになったかな?
是非、プロのラーメン屋さんに使って欲しいです!
元お笑い(コメディ)ユニット “ラーメンズ” のメンバー。俳優としても有名で、粘土造形家としても活躍
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菊地敦己
ラーメンは濃い出汁に薄味の醤油が好きですが、
津軽あたりに行くと黒々とした焼干出汁の醤油のラーメンがでてきます。味はストレートですが、めっぽう濃い。
美味いか不味いかと聞かれれば、不味いと答えるしかないわけですが、
なぜか毎度ふらふらと吸い寄せられる。
このあたりがラーメンという食べ物の恐ろしいところです。
グラフィックデザイナー、アートディレクターとして美術館やファッションブランドを手掛けるとともに、出版物のデザインにも関わる
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北川一成
「いただきます。」という感謝の気持ちで日本の神さまを描きました。
日本の神さまは目には見えないのです。
ですから、なんにも描かないということなのかも知れませんが、描いてみました。
勾玉のような姿をした神さまをどんぶりの内側の底に描きました。
ですから、ラーメンを食べ終わるまでは目には、見えません。
レンゲにも、見えないように、描きました。
デザイン・ブランディング・キャラクター開発・ものづくり等を⼀貫して⾏うデザイナー、アーティストとして国内外で活躍
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松永 真
異様に大きな丼とかでない限り、これはこれはと思うほど印象的なラーメン丼などにあまりお目にかかったことはない。
むしろ店の屋号が素ッ気なく赤い字でポツンとあるだけの丼の方が、ラーメンらしくてよほどうまそうにも思える。
今回のお題は未開拓分野で一見楽しそうだが、デザイナーが試されているようにも思える。
どうせ罠にはまるなら、うちの孫だけでも喜んでくれそうなおじいちゃん印特製のお絵描き丼にすることにした。
日本を代表するグラフィックデザイナーの一人であり、主に企業のロゴデザインやパッケージのデザインに長く携わる
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皆川 明
今回のどんぶりの図柄のテーマは、ラーメン一杯の中にある色彩を抜き出して、どんぶりに散りばめてみようというものです。
ラーメンを食べる時の食欲を掻き立てるのは、目の前に広がる具材のコンビネーションから生まれる色彩のミックス感です。
この色彩の豊かな景色を、スープを飲みほすその時までどんぶりに留めてみようと考えました。描きあがってみれば女性にも気軽にラーメンを食べてもらえそうな佇まいになりました。
日本文化とスカンジナビアの特性を織り交ぜテキスタイルや洋服に活かし活躍しているデザイナー
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森田恭通
RAMEN GONNA TAKE OVER THE WORLD!!
汁の底に沈む街のように、世界のみんながラーメンに魅了され、ラーメンに溺れていく… 
日本発のラーメン文化が世界をハッピーからハッピーへと心を繋げてゆくことでしょう!
ロンドン、ニューヨーク、パリなどで数多くのプロジェクトを行う、日本を代表するインテリアデザイナー
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永井一史
中国から伝わり、日本で独自の麺文化として発達したラーメン。
昨今、新しい日本食として世界で人気を博している。
その世界食としてのラーメンを感じてもらうための ラーメン地球儀 です。
企業や製品のブランディングに携わるアートディレクターであり、デザインの活用により社会問題に広く取り組む
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永井一正
ラーメン好きの人は多い。
日本人の国民食といってもいいくらいだ。
そんな人々に美しいと思っていただけるどんぶり、そしてラーメン以外にも使用できるデザインをと考えた。
1960年に日本デザインセンターの設立に参加したグラフィックデザイナーであり、作品の多くが国内外の美術館で展示されている
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佐野研二郎
「キンツギドンブリ」。
割れた器の継ぎ目に金を蒔いて飾る金継ぎからヒントを得ました。
異素材を継ぐ事で逆に面白い器のデザインになるのではないか。
水玉やシャツの模様のようなストライプなどいろいろな模様や質で切り返されています。もしもこの器が割れて金継ぎしたら、さらに面白くなるのではないかと考えます。
ジーンズを最初からダメージ加工するテイストを器の世界にも。
広告、絵本、テレビなどの分野で活躍するグラフィックデザイナー、アートディレクター、クリエイティブディレクター
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1
秋山具義
ラーメンの具の中で、最もグラフィカルなものは「なると」です。
その「なると」でアルファベットをつくりました。
名付けて「ナルファベット」。
外国人にも楽しんでラーメンを食べてもらいたいという気持ちでデザインしました。
グラフィックデザイン、広告の企画、演出など様々なクリエイティブ分野で活躍するアートディレクター
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佐藤晃一
伸びたラーメンはいただけないが、ラーメンは世界に伸びてゆく。
そこで万国旗を張りめぐらせました。
オリンピックや運動会のように元気が出ます。
もっと楽しく元気が出るように色もちょっと変えてみました。
国旗の色にピンクを採用する国はないのですが、日本ではカマボコや鳴門巻など、食べものにピンクを使うのが面白いと思い、勝手に使いました。どこかの大使館からクレームが来るかも知れません。
長きにわたり国内外で、ファッション、劇場など多くの場で活動した日本を代表するグラフィックデザイナー(2016年逝去)
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佐藤 卓
昔懐かしいラーメン屋さんが「麺や」と名乗り、ヤンキー文化と繋がって気合いを入れる時代、どんぶりもどんどん変化してきている。
そんな中にあって、昔懐かしいラーメンどんぶりのグラフィックが激減しているように思われる。
もはや、絶滅危惧種と言っても過言ではない、昔ならではのラーメングラフィックの保存という意味も込めて、あえて雷文を回し、龍と鳳凰を入れ、気合いを入れて仕上げてみた。
中に入るラーメンは、トンコツ系の濃いものではなく、あくまで透明スープで縮れ麺のあっさり系が似合うように思う。
グラフィックデザイナーであると同時にデザインに関する展覧会のプロデュースも多く手掛け、本エキシビションでは共同キュレーターも務める
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唐長 千田優希
創業1624年。初代 長右衛門から約400年。
現当主で十二代目となる唐長。代々受け継がれる650種余の版木、変わらぬ技法と美意識により、和紙の上に様々な文様が写しとられる。色彩、文様の美が襖や壁紙、灯りやカードになり、文化財から日常の暮らしまで幅広く和みを与えてくれる唐紙。
そんな唐長の世界が食を楽しむどんぶりへ。
食にも寄り添う唐長へ。
外面「丁字唐草」/内面「蝙蝠桐」
アーティスト、木版彫刻家、唐紙の文様パターンデザイナー
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塩川いづみ
ラーメンどんぶりの龍を眺めているうちに、ぐるりと全員集合させたくなりました。
広告、書籍、雑誌、商品など多岐にわたり活躍するイラストレーター
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祖父江 慎
オタマジャクシって不思議です。
水中に馴染んでたはずなのに、わざわざ陸上に進出しようだなんて。
人間でいえば、空気のない場所で生活しちゃうか、って感じと近い気がしています。
チャレンジャーな勇気をりんりんさせたいときには、ぜひ、このどんぶりとオタマで、エネルギーをチャージさせてね。
大好きなカエルと一緒に、おいしいラーメンを食べれば、幸せもいっぱいですよ。
……しまった! オタマじゃなくてレンゲだった!
グラフィックデザイナー、アートディレクターであると同時に日本有数のブックデザイナー
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鈴木文女
今でこそ世界中で人気のラーメンですがイタリアのフィレンツェに住み始めた20年前はラーメンを提供するお店は殆どありませんでした。
よく実家からインスタントを送ってもらい日本を思いながら食べたラーメンを今度はイタリアを思いながら食べられる丼にしてみました。
ラーメンのビーナスと一緒にBuon Appetito!(召し上がれ)
TSDOのグラフィックデザイナーであると同時に、本エキシビションでは全体デザインにも参加
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束芋
ラーメンのスープの中に見え隠れする男女。
このどんぶりに入れられるラーメンによって、この二人に様々な男女関係を見ることが出来れば面白い。
ただ、この二人がどんな関係であれ、ラーメンは美味しい。
没入型で考えさせられるビデオインスタレーションでその名を知られる現代アーティスト
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田名網 敬一
僕の美校時代、昼飯は必ずラーメンでした。
ある日、夢中でラーメンを食べていると、目の前に糸を伝った黒蜘蛛がスルスルと降りてきました。
ドンブリに沈没した蜘蛛は熱湯の中で踠き苦しんでいましたが、やがて動かなくなりました。 僕は動揺し店を飛び出しました。
その時の衝撃があまりにもおおきすぎたせいか、以後ラーメンが食べられなくなったのです。 未だにあの恐怖の瞬間が蘇ります。
蜘蛛への積年の恨みを込めたデザインです。
1960年代から活躍している “ポップ”アートのパイオニアであり、グラフィックデザイナー、イラストレーター、ビデオアーティスト、ファインアーティスト
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天明屋 尚
紅色と金色でラーメンどんぶりを傾(かぶ)かせてみました。
日本の伝統スタイルを用いて現代絵画を描く「ネオ・ジャパニーズ・スタイル」アーティスト
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29
上西祐理
どんぶりの半球が天体のようだと思い、星座・惑星をあしらいました。
ラーメンを食べ終わった後、口の中においしさが広がっているように、
どんぶりの底にも宇宙が広がっている。そんなどんぶりです。
ポスター、ロゴ、パッケージなどから、総合的なブランディングやキャンペーンなどまで多岐にわたり手掛けるアートディレクター
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2
浅葉克己
ビール、焼酎、日本酒、とどめはウヰスキーとしこたま飲んだ後のラーメンは最高だ。
昔はチャンポンで飲んだら悪酔すると言われていたが、今ではアルコールならなんでも飲んでしまう。
札幌、新潟、広島、博多、熊本、横浜、東京…、ラーメンを食べた時の器のことはあまり憶えていない。
ラーメンドンブリは日本全国統一されているのか、器の模様は何かを発信していなければならない。
僕の特技の一つに手旗がある。ラーメンを手旗で発信してみた。
何人かは受信してくれるだろう。
日本の広告とデザインをフィールドに積極的に活躍してきているアートディレクター、デザイナー、カリグラファー
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30
横尾忠則
とんこつラーメンを食べてしっかりした骨をつくりましょう。
大胆でサイケデリックなスタイルで知られるグラフィックデザイナー、イラストレーター、版画家、画家
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3
粟辻 美早
子どものころ良く見かけた魚文字寿司湯呑。寿司を食べながら、板前に並ぶネタを見ながら、一文字一文字読んでいくのが何とも楽しかった。
ラーメンはスープ、具材、それぞれにこだわりが強く奥が深い。
ネタの代わりにラーメンに纏わる二文字でどんぶりを埋めてみたら、驚くほど無数に言葉が出てきた。
二文字拉麺どんぶりが、ワクワクして食べた昔の感情を蘇らせた。
姉妹で女性デザイナーによるデザインスタジオを設立。ショップ、ホテルグラフィック、パッケージ、サイン、空間プロデュースまで幅広く活動。
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4
ジョナサン・バーンブルック
このデザインは、私たちや私たちの周りにあるものすべては星の破片からできている、という事実から出発しています。
太陽系の数々の惑星、私たちが生まれた地球、私たちが知っている人々、大好きな人たち、口に運ぶ食べ物まで、私たちを取り囲むあらゆるもの。
何かを食べるとき、確かに物質はエネルギーに変化しています。
この小さな変容は、私たちの存在が、エネルギーから物質へとより大きく変容するシンボルなのです。
レンゲには「everything is(あらゆるものは)」というテキストが記されており、丼の外側には「stardust(星屑)」の文字が散りばめられています。
この二つが合わさって、「あらゆるものは星屑である」となります。
丼の内側の円は星のダイアグラムです。 それぞれの円は色分けされており、星の組成を成す元素を表します。 元素は丼の縁に記されています。
2002年のデヴィッド・ボウイのアルバム『Heathen』のデザインでよく知られている英国のグラフィックデザイナー、タイポグラファー、映画監督
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5
アラン・チャン
この丼は織部にインスパイアされました。
織部は、美濃焼のもっとも人気のある様式で、古田織部が確立しました。
織部の自由な精神と熟練の技が大勢の職人にひらめきを与え、職人たちがそれぞれの窯元を作ったことで、この伝統的な熟練の技は次の段階へと進化しました。
飛ぶ鳥の図柄が特定の角度から見えます。
丼に描かれたこの図柄は鳥の画像と手の画像でできていて、鳥は自由な精神を、手は熟練の技を表しています。
羽ばたく鳥を追い求めるように、このデザインは、美濃焼の新しい可能性を探求する心を人々に呼び掛けています。
広告とデザインの世界に長いキャリアを持つ、香港をベースに活躍するグラフィックデザイナー
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6
土井善晴
日月国民麺鉢(じつげつ こく みん めん ばち)「日月」は大自然、信仰、哲学、万物の根源です。 絶対であること。
あたりまえであることには無自覚です。
「お天道さま」「お月さま」は「地球」という子を柔らかな布でくるみます。
なんとも言えないここちよさ。 一日の無事。
一年の無事に感謝したいと思います。
否、大丈夫。 人間がいなくても「明けない夜はありません」。
    
(古典的文様の日月を鮮やかに大椀に写したのは茶人アーチストの魯山人です)
シェフでありながら、日本料理とその持続可能な食文化に焦点を当てた料理研究家
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7
服部一成
世界地図を広げて、ここでラーメン食べたいな、という
7都市名をどんぶりの柄にしました。
冬のモスクワでも食べたいし、常夏のホノルルでも食べたいですね。
広告、ポスター、書籍デザインの分野を中心に活躍しているグラフィックデザイナー
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8
一乗ひかる
10代の頃はあまり自発的にラーメンを食べていませんでしたが、浪人中の予備校終わりにみんなで食べるラーメンがとてもおいしくて、それから好きな食べ物のひとつになりました。
進化した今風のラーメンも好きですが、どちらかというと素朴でなんて事ないラーメンが好きです。
なんて事ないラーメンも似合うかわいいどんぶりがほしいなと思い、考えました。
ポップスタイルの印刷技術を取り入れた大胆でカラフルな作品で知られる若手イラストレーター
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9
石上純也
ラーメンの丼の縁についている模様が、蔦のように見えました。
本来、雷をあらわしているらしいのですが、なぜか僕にはいつも蔦に見えてしまいます。
そこで、大きな花と小さな花で、丼と蓮華をつくりました。
蔦が伸びて開花した素朴な花です。
丼に蓮の花を添えるかのような感じです。
蓮だとちょっと豪華すぎるので、もう少し素朴にしました。
ロンドンのサーペンタインパビリオン2019など国際的なプロジェクトに関わった実績を有する建築家
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ご当地ラーメン
第二次世界大戦後、日本全国でラーメン店が次々と誕生しました。 それぞれの店は、麺、スープの味、その他の食材を変えることで、店独自の味とスタイルをアピールしました。また、 多くの店主は地元の食材を取り入れ、その土地ならではの味を作り出しています。ここでは、特に人気のあるご当地ラーメンのいくつかを紹介します。
札幌ラーメン
札幌ラーメンは、味噌ベースの濃厚な豚骨スープに旬の魚介類とお好みでバターが加えられるのが人気のラーメンです。麺は、やや波打つ中太ちぢれ麺で、チャーシュー、炒めたもやし、メンマ、コーンがトッピングされます。
函館ラーメン
函館ラーメンはシンプルな塩ラーメンで、中国から日本に伝えられた麺料理に似ていると考えられています。 澄んだスープにチャーシュー、メンマ、刻みネギがトッピングされ、程よい細さのストレート麺です。
喜多方ラーメン
比較的あっさりしている喜多方ラーメンは、豚骨と煮干しを使った軽くてすっきりした醤油ベースのスープが特徴です。 麺は平打ち太ちぢれ麺で、小さな喜多方の町では、一般的に朝食でこのラーメンを食べます。この地域でのラーメン人気は非常に高く、同地域内ではラーメン専門店が最も多いことでも知られています。
東京ラーメン
ラーメンの元祖とされる東京の代表的なラーメンは、豚骨や鶏ガラと醤油を合わせたスープを使います。醤油ダレがスープを特徴的な濃い色にしています。麺は中太ちぢれ麺で、具はチャーシュー、メンマ、ナルト、ほうれん草、海苔、かまぼこ、ネギ、たまごです。
横浜ラーメン
横浜が中華そばの玄関口になって以来、横浜のラーメンは独自な歴史を歩み、家系ラーメンとして知られるようになりました。 スープは豚と鶏肉で取られた醤油ベースで、麺は他のラーメンと比べてより太い麺を使い、ほうれん草、チャーシュー、海苔、ネギがトッピングされています。
京都ラーメン
京料理は薄味で知られていますが、京都ラーメンは濃い味が特徴です。豚の背脂を入れ味わい深く濃厚なスープに仕立てるスタイルで広まっています。スープは豚や鶏ベースの比較的こってりしたスープで、麺はストレート麺です。
徳島ラーメン
徳島は、白・茶・黄の3系統のスープがある地域ですが、茶系スープがこの地域で一番人気のラーメンになりました。ゆっくり調理された豚骨スープと醤油ダレを合わせたスープに甘辛い具とだいたい生たまごがトッピングされています。麺は、短くやわらかめでやや縮れたタイプです。
博多ラーメン
九州を代表する博多ラーメンは、豚骨を長時間煮込んだ濃厚でクリーミーなスープと、加水率が低めのストレート麺が特徴です。 具は、チャーシュー、きくらげ、高菜漬け、紅ショウガ、ネギ、ゴマ、 おろしニンニクです。また、お客さんは残ったスープに追加する麺、替え玉を注文することもできます。
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「ラーメン解剖」クレジット
アートディレクション:TSDO Inc.、佐藤卓
グラフィックデザイン:TSDO Inc.、鈴木あやめ&長谷川桃
文書:土田貴宏
写真:西部裕介
食品模型製造:岩崎模型製造株式会社
特別感謝:
セラテクノ土岐
岐阜県セラミックス研究所
石原製麺
株式会社カネコ小兵製陶所
マルイクレイアンドセラミックス株式会社
マルニシナガエ商店
美濃陶芸美術館、多治見市
ニッショウカガク工業所
株式会社両藤舎
三友製陶所
魚関
ミヤガワ・ユウコ
キヨタ・ユウト
ズノ
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1. 名称
「ラーメン」という呼称が日本で広く使われ始めたのは1960年代である。この料理は1910年代以前には南京そばと呼ばれており、時代が下るにつれて支那そば、中華そばと呼び名を変えた。1958年に日清食品がインスタントラーメン「チキンラーメン」を発売し、そのヒットとともにラーメンという呼び名が全国的に定着したとされる。ラーメンの語源には複数の説があり、中国の麺料理である拉麺(Lā miàn)が転じたものとするのが有力だが、その他に1920年代に北海道札幌の中国料理店で使われ始めた説などがある。
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10. かたち
ラーメン丼の形状は、真上から見ると円形であり、横から見ると底から口縁に向かって徐々に広くなっている。この曲線は決して単純ではない。まず底部には高台と呼ばれる高さ約15mmの台座部分があり、その上に丸みを帯びた胴がある。さらに口縁部分は外側に向けてわずかに反っている。この形状のラーメン丼は日本で最も多く見られるもので、器業界では反高台丼と呼ばれる。胴が膨らんでいることから容量が大きく、口縁部分が広いことから盛りつけが華やかになる。また口をつけてスープを飲みやすいという利点がある。
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11. 大きさ
ラーメン丼は多様な大きさのものが製造されており、中でも一般的なものは高さ約85mm、直径約220mm、底部の高台の直径約100mmである。この大きさはラーメン1食分に対して適切な容量であるだけでなく、両手で持ちやすく、十分な安定感がある。また一部のラーメン店では、丼の上端をはるかに超える高さまで具を盛りつけることがあり、そうした使い方にも対応する。蕎麦、うどん、牛丼などの丼物に用いられる丼はラーメン丼よりも小さいものが多い。
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12. 色
ラーメン丼は磁器であり、その素地は一様に白く、濁りやムラが見られない。この色合いは、ラーメン丼の多くを製造する美濃地方で産出する、世界有数の陶土の品質が反映されたものだ。またラーメン丼に用いられる主要な釉薬は、施釉時は白色で、焼成後は透明となり、素地の白さを引き立てる。一方、器の外側は、上絵具によって赤などの色で帯状に彩られることも多い。
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13. 絵柄
ラーメン丼には、雷文、鳳凰、双喜文、龍など中国の伝統的な絵柄が施されることが多い。これらは中国の麺料理用の器にはあまり見られないものであり、ラーメンが日本に広まった時期に中国風の雰囲気を演出するため取り入れられたとされる。このような絵柄は、本焼成の工程を経た白素地に、絵柄を施した転写シートを貼りつけた後、本焼成よりも低い800度程度で再び焼成して定着させる。精緻な絵柄をズレなく施すには高い職人技を要する。
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14. ツヤ
磁器のツヤは主に釉薬によってもたらされる。釉薬の種類により、光沢のあるものからマットなものまで多様な表現が可能である。ラーメン丼では、輝くようなツヤのある仕上げが一般的である。このツヤは、焼成時に溶けた釉薬が焼成後に硬化して、ガラス質の皮膜を器の表面につくるために生じる。転写シートで施した絵柄部分は長年の使用によって薄れてしまうことがあるが、釉薬には十分な耐久性がありツヤは変化しにくい。平滑な表面は清潔で、使用後の洗浄も容易である。
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15. 触感
磁器の触感は、釉薬と素地の形状によって決定される。ラーメン丼のように光沢がある釉薬の表面はきわめて滑らかなガラス質であり、手で触れるとツルツルとしている。これはマットな釉薬が手にしっとり吸いつくような触感なのと対照的だ。この滑らかさは、ラーメン丼に口をつけた時も敏感に感じとることができる。また磁器は陶器に比べて熱を伝えやすく、熱いものを入れた状態では熱く感じ、空の状態で触れると冷たく感じる。
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16. 温度
摂氏80度のスープを気温21度の室内でラーメン丼に注ぐと、その直後の温度は口縁付近が約60度、器の胴の中央付近が約53度、高台上部が約19度、スープの中央部分が約66度である。人の口は60度以上では食べ物の味を感じにくいため、ラーメンを食べ始める時に箸で麺をもってフーフーと冷ましながら食べるのは理に適っている。その後、高台を除き温度は徐々に下がっていくが、スープに触れていない口縁付近が胴部分より常に高温で推移する。
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17. 重さ
標準的な磁器製のラーメン丼の重さは約720~730gである。茹でたラーメンの麺は約180g、スープの量は約385ccなので、盛りつけた状態の重さは約1290g。その重さの半分以上を丼が占めている。ラーメンは丼をテーブルに置いた状態で食べることが多いが、手にもってスープを飲む時は相当の重さを感じることになる。近年は樹脂製の軽量なラーメン丼も流通しており、200g以下の丼もあるが、今なお主流となっているのは磁器製である。
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18. 容量
ラーメン丼には約1270ccの容量がある。しかしこれは丼をいっぱいに満たした状態の容量であり、ラーメンのスープと麺の総量は600cc以下であることが多い。なお1930年代頃までは、ラーメン丼の容量は現在よりも2~3割ほど少なかったようだ。その後、時代が下って第二次世界大戦後になると、現在と同程度の容量になっていった。これは第二次世界大戦後から1960年代にかけて、ラーメンが肉体労働者や学生のための安価で栄養価の高い食事として定着した歴史と関係しているという見方もある。
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19. 音
ラーメン丼をテーブルなどの上に置き、口縁部分を爪先で叩くと、澄んだ高音を発する。これは磁器の特徴であり、陶器や炻器に比べて密度や硬度が高いため、ガラスや金属に近い音を響かせるのである。この音の高さは1439Hz前後、音階にするとF#6に近く、ソプラノの最も高い声域よりも高い。なおラーメン丼が空の状態ではわずかに風鈴のような余響が聞こえるが、丼にラーメンを満たしたり、丼が積み重ねてあると余響はなく、音自体も低く感じられる。
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1958年におけるインスタントラーメンの誕生
第二次世界大戦直後、日本は深刻な食糧不足に見舞われ、主要都市では闇市場のラーメン屋台に長い行列ができました。そのラーメンの人気は、日清食品の創業者である安藤百福氏がインスタントラーメンを発明する霊感を与えました。その初創作は、1958年、家庭でお湯を注ぐだけで作れるチキンラーメンでした。そのインスタントラーメンはたちまち日本中に広まりました。現在でも、そのトップセラー製品は、日本のみならず、海外でも引き続き高い評価を集めています。
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1971年における「カップヌードル」の誕生
1966年、欧米への貿易促進旅行で、安藤百福氏はロサンゼルスのスーパー「ホリデーマジック」を訪れました。会議での試食会で、バイヤーはチキンラーメンを割って紙コップに入れ、お湯を注いでフォークで食べ始めました。この経験から安藤氏は、ラーメンをどんぶりと箸で食べない人々がどのようにすればインスタントラーメンを楽しめるかに気付きました。そこで、手で持てる容器にフォークで食べられるカップヌードルを発明しました。
【ホリデーマジックのバイヤーと安藤百福氏、ロサンゼルス、1966 年(写真:日清食品ホールディングス提供)】
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2. 見た目
ラーメンは、陶磁製のどんぶりに盛りつけられる。ラーメンの固形部分の大部分を占めるのは麺だが、そのすべてまたは大部分はスープに沈んだ状態になっている。一方、具材またはトッピングと呼ばれるチャーシュー、メンマ、なると、刻みネギなどは、スープに完全に沈まないように、麺の上に載せられている。具材の配置に明確なルールはなく、各店または料理人の個性が表れる。どんぶりの内側の縁に模様がある場合、スープはその模様を隠さない分量とすることが多い。
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20. 時間
人がラーメンを食べ終わるまでに要する時間は個人差が大きいが、日本においては5~10分程度である。ラーメンが高温で提供されることと、麺やスープの量を考えると、この時間は短いと言える。しかしこれ以上の時間をかけると麺がスープを吸ってしまい、好ましい食感が保たれない。また人の味覚は、温かいほうがスープのうまみも強く感じる。なお麺を食べ終わった後にスープもすべて飲む人と、一部を残す人があり、好みが分かれるポイントである。
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2005年にラーメンが宇宙へ
数年後、宇宙で食べられるインスタントラーメンとしてスペース・ラムが開発されました。これは、宇宙飛行士が慣れ親しんだ味の食事を楽しむことを可能にし、ストレスを和らげ、パフォーマンス向上にもつながりました。コンパクトな麺は、スペースシャトル内で給湯可能な最高温度である70度のお湯でも調理でき、無重力環境でも飛び散らずに形状を保持するように構想されました。宇宙では嗅覚と味覚が鈍くなりがちなため、スープはより濃厚でスパイシーな味わいになっています。
2005 年には NASA スペースシャトル「ディスカバリー号」に数パックのスペース・ラムが搭載され、2020 年には、展示されている 7 品目が宇宙航空研究開発機構(JAXA)の基準に基づいて宇宙日本食として認定されました。現在は日本の宇宙飛行士の食品のひとつとなっています。
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21. 強度
ラーメン丼は磁器でできており、厚さや形状が同じであれば、陶器や炻器に比べて高い強度をそなえる。これは磁器の素地自体が緻密で密度が高いためである。ハンマーでラーメン丼に衝撃を与えると、口縁部分の強度が高く、0.65J程度で破損する。外側に沿った口縁の形状が、この強度をもたらしている。同様の数値は底部中央で029J、側面で0.26Jである。強度の高い丼は、落下時や洗浄時の破損が起きにくく、製品寿命が長いという利点がある。
※J(ジュール/joule)は、エネルギーの単位
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22. 構造
ラーメン丼の構造は、見た目にそのまま反映されている。最下部は高さ約15mmの高台があり、その上の器部分は上部に向かって膨らむように広がり、最上部の口縁部分は少し外側に反っている。この丼を積み重ねると、上の丼は高台によって下の丼の内側底部に接し、安定して積み重ねることができる。ラーメン店では洗浄した丼を数多く積み重ねておき、注文を受けるとそこから丼を取り、ラーメンを盛りつけていくことが多い。
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23. 断面
ラーメン丼の断面の寸法は部位により異なる。最も厚いのは高台の上部で8.3mm以上の厚みがあり、それに次いで高台上部に近い器の底部も6.5mm以上の厚みがある。一方、同じ底部でも中央の厚みは高台付近よりわずかに薄く約6.15mmである。厚みは上部に向かうにつれて薄くなり、胴の中央部では約3.74mmとなるが、口縁付近では再び約4.87mmとなる。器は薄すぎると強度や耐久性に欠け、厚すぎると重くなり余計なコストを要する。部位ごとの微妙な厚さの変化には、美濃の陶磁器業者が蓄積してきた知見が生かされている。
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24. 素材
磁器は、粘土、珪石、長石が約4:3:3の割合で混合した陶土を原材料として用いる。美濃で製造されるラーメン丼は、現地で産出する蛙目粘土(がいろめねんど)、木節粘土(きぶしねんど)、藻珪(そうけい)または砂婆(さば)を原料とするが、 そこに粘土、珪石、長石が含まれている。焼成時は、粘土が器の形を成り立たせ、珪石がその形を保つ骨材の働きをする。長石は焼成により融解してガラス質になり、粒子の目地を埋めるため、磁器の吸水性は0%である。上質な磁器を安定して量産するには、良質な土が採れることと、その品質を厳密に保つことが欠かせない。
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25. レンゲ
ラーメンのスープを飲むため広く用いられているレンゲだが、日本でこの用途に用いられたのは1980年代以降とみられる。それ以前は、丼を手に持ち口縁に口をつけてスープを啜るのが一般的だった。レンゲの多くはラーメン丼と同じ磁器製で、スープをすくう部分は底部が平らになっており、取手の上部には穴がある。この穴は、吊るして保管するためのものであるともに、製造段階では吊るしながら焼成できるため、レンゲ全体に施釉できるという利点をもたらす。
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3. 香り
ラーメンの香りは、いくつかの要素が複合して生じる。代表的なものが油脂であり、動物系のラード(豚油)やチーユ(鶏油)のほか、食用油にネギ、わさび、魚介類などを漬けて香りを移した香味油が豊かな香りを放つ。またスープにも、ダシやタレの製法を反映した香りがある。ダシをとるには鶏ガラ、豚骨、魚介類、香味野菜などが用いられ、タレは醤油、味噌、塩などを主原料とする。以上の香りに、具材やスパイスの香りが混じる。麺やスープを口に含むと、香りが鼻を通って外に抜けることで嗅覚を刺激する
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4. 具材
ラーメンの基本的な具材にはチャーシュー、メンマ、なると、刻みネギなどがある。チャーシューは豚肉を原料とし、表面を焼いてから醤油や香味野菜などと煮詰めてつくる。メンマは台湾由来であり、蒸し煮した麻筍を乳酸発酵などの工程を経て味付けしたものだ。ネギは中国の汁麺にも見られる具材だが、生の刻みネギを入れる習慣は日本蕎麦に由来すると考えられ、かまぼこの一種であるナルトも同様の経緯で用いられるようになった。他の具材にはゆで卵、ほうれん草、海苔がよく見られ、好みによって追加したり省いたりする。
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5. 麺
標準的なラーメンの麺は、断面が約1.6mm×1.6mm、長さ約250~270mm、重さは約1g。これがどんぶり1杯につき約120本使用されるので重量は約120gとなる。この麺を2~3分間茹でると、1本あたり直径約2.4mm、長さ約280~300mm、重さ約1.4g、総重量約168gへと変化する。麺はちぢれたものとまっすぐなものがあり、まっすぐのほうがスープがよく絡む。麺の色が薄いベージュでパスタに近いのは、用いる小麦粉の性質が近いためであり、着色料やかん水の働きによりラーメンの麺はやや黄色がかっている。
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6. スープ
醤油ラーメンのスープは、スープの中の麺が見えるほど透明度の高い茶色をしている。スープの表面には油が浮いているが、その油も無色に近い。これは醤油ラーメンのダシが主に鶏ガラと香味野菜(玉ねぎ、長ネギ、ニンニク、生姜など)を用いて、沸騰させずに抽出されることが理由である。鶏ガラのダシは、うまみの元になるグルタミン酸が多く、コラーゲンが少ない傾向がある。ラーメンのスープには他にも豚骨、牛骨、魚介類など幅広い材料が用いられ、その調合が味の個性を生むためしばしば門外不出である。
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7. 味
手軽に味わえる料理であるにもかかわらず、ラーメンの味はきわめて複雑である。その味を決定する第一の要素はスープであり、前項のように抽出したダシにタレを加えて完成する。同一のスープであっても、味噌をベースにしたタレなら味噌ラーメンが、塩をベースにしたタレなら塩ラーメンができあがる。醤油ラーメンの場合、チャーシューを煮込んだ煮汁をタレに用いるのが昔ながらの手法である。このスープに麺、具材、香味油、調理後に振りかけるスパイスなどの味が混ざり、独特の味わいが創造される。
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8. 食感
麺の食感は、その原材料、製法、茹で時間などにより変化する。独特の食感の原点となるのは小麦粉に含まれるグルテンで、これは小麦粉成分のタンパク質に水を加えて捏ねることで生成され、粘着力と弾力をもたらす。また麺の原材料のかん水も、麺のコシや滑らかさを向上させる。製麺後、麺を数日間にわたり寝かせることによっても歯応えが変わる。調理時においては、硬い麺が好まれる場合、麺を数秒~数十秒しか茹でないことがある。九州はじめ一部の地域では、特に硬い茹で加減を”バリカタ”と呼ぶことが定着している。
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9. 原材料
ラーメンの麺は小麦粉を主原料とし、水、かん水、塩などを加えてつくる。小麦粉は、捏ねることで生成するグルテンの量などにより強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉に分類され、ラーメンではグルテンの豊富な準強力粉を用いる。水は、重量比で小麦粉の30~40%程度の分量を用いる。かん水は炭酸カリウムと炭酸ナトリウムの水溶液で、グルテンに作用してコシや滑らかさを増す。かん水と塩は1~2%程度で十分である。さらに卵や着色料を加えることもある。以上の数値はすべて標準的なもので、地域や店舗による差は大きい。
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Artistas em destaque
1. Gugi Akiyama
2. Katsumi Asaba
3. Misa Awatsuji
4. Jonathan Barnbrook
5. Alan Chan
6. Yoshiharu Doi
7. Kazunari Hattori
8. Hikaru Ichijo
9. Junya Ishigami
10. Jin Katagiri
11. Atsuki Kikuchi
12. Issay Katagawa
13. Shin Matsunaga
14. Akira Minagawa
15. Yasumichi Morita
16. Kazufumi Nagai
17. Kazumasa Nagai
18. Masayoshi Nakajo
19. Kenjiro Sano
20. Koichi Sato
21. Taku Satoh
22. Yuki Senda
23. Izumi Shiokawa
24. Shin Sobue
25. Ayame Suzuki
26. Tabaimo
27. Keiichi Tanaami
28. Hisashi Tenmyouya
29. Yuri Uenishi
30. Tadanori Yokoo
Tigelas e colheres de ramen fabricadas por Sanuy Seitojo
Aoki Tensya Inc.
Maruto Co., Ltd.
Marui Seito
Fotografia: Yasuhiro Kajika | amana
Retoque de imagem: Teruumi Kuroda | amana
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Ramen and Ramen Bowl Anatomy
通常、解剖は生物を検体とし、外側から内側に向かって解体し、生物の成り立ちを検証研究する行為ですが、このパートでは日本の「ラーメン」、そしてそれを食べる時に使う「ラーメン丼」の解剖を試みます。つまり生物ではなく、人工物を外側から内側に向かって解剖します。そしてここでは、2001年に日本で開催され、現在も検体を変えながら続く「デザインの解剖プロジェクト」の手法が使われています。なぜこの手法が人工物の解剖に当てはまるのか。それは、物が造られる過程の全てがデザインであるという捉え方に拠ります。全ての工程をデザインと捉えると、外側から内側に向かってデザインの視点で解剖することができます。まず見た目からスタートし、名前の由来、上に乗せる具材、麺、スープ、丼の形、絵柄、重さ、器の原材料と、手法に則って、ラーメンという食べ物を成立させているもの全ての内側に入り込んでいきます。本パートで、そもそもラーメンとは何かを知っていただき、次の部屋の展示「ラーメン丼のアート」を見ていただき、さらに先の展示「美濃焼」をご覧いただくと、ラーメンという食を通して、奥深い日本の文化に触れていただけることと思います。
佐藤 卓
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Tigelas de ramen dos designers
Esta seção da exposição apresenta 30 tigelas de ramen (donburi) e colheres (renge) com design de 30 artistas, arquitetos e outros criadores, a maioria japoneses que adoram ramen. A exposição realça a capacidade inventiva do design japonês e o potencial artístico e a importância cultural da tigela de ramen. Na arte e no design japoneses, há muito tempo existe uma forte ligação entre funcionalidade e decoração. Frequentemente, as tigelas usadas no dia a dia apresentam certos padrões e motivos quando estão cheias e outros quando vazias ou quando são erguidas. Ao ver estas tigelas, imagine qual seria a mais divertida para se degustar um ramen.
Algumas destas peças foram exibidas pela primeira vez em 2014 na Gallery Design 1953, na loja de departamentos Matsuya Ginza, em Tóquio.
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◯ ニューセラミックス
陶磁器には硬く耐熱性、耐食性、電気絶縁性などに優れるという特性がある。さらに機械的、電気的、光学的、化学的に優れた性質や高度な機能を加え、半導体や自動車、情報通信、産業機械、医療などの分野で活用されるものを、「ニューセラミックス」と呼ぶ。
◯セラミックナイフ(美濃刃)
原料を金型に入れてプレス成形後、超高温焼成した「ジルコニアセラミックス」は、ニューセラミックスの中でも最も高い強度と靱性を有する。これをブレード加工、鏡面磨き加工すると、金属のような切れ味を持つナイフとなり、刃には上絵を施すこともできる。
提供:株式会社 TYK
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◯ 伝統工芸
1300年の歴史が息づく美濃で活動する陶芸家には、特に桃山時代に登場した志野や織部の技法に挑戦する者が多い
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「食の欧米化」を進めたキッチンカー
1956〜1960年、アメリカ農務省海外農業部(FAS)の資金をもとに、厚生労働省の外郭団体である日本栄養協会によって運営されたキッチンカー。日本各地の女性たちを対象に道端で実演講習を行い、のべ200万人が講習を受けた。1957年、本州最北端の県である青森で撮影。
写真提供 青森県立郷土資料館
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キュレーターからのメッセージ
私は長年、美濃焼の産地の素晴らしい物づくりを世界にどのように発信するべきか、地元の方々と一緒に模索してきました。今回、ラーメンという日本の食文化とともに、丼の魅力、そして美濃焼文化をここJapan House Sao Pauloで紹介できることをとても嬉しく思っています。この展覧会が、ユニークな食文化であるラーメンの世界を入り口に、美濃焼文化、そして広く日本の陶磁器文化に改めて興味を持っていただくきっかけになれば、これほど喜ばしいことはありません。
 
デザイナー 佐藤 卓
世界中のさまざまな地域で、そこに暮らす人々の好みに合わせてアレンジしながら楽しまれている、日本由来の料理がラーメンです。もしかすると、世界一普及した和食、とさえ言えるかもしれません。にも拘わらず、その「器」はほとんど顧みられてきませんでした。どんぶりのデザインにも多様な選択肢があれば、ラーメンは今よりさらに魅力的な食べ物になるかもしれない。そんなラーメンの可能性を、まずは目で味わってみて下さい。
作家・編集者 橋本麻里
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サブカルチャーの中で愛されるラーメン
誰にでも親しまれる食べ物として、ラーメンはマンガやアニメなどのサブカルチャーの中でも頻繁に取り上げられてきた。日本を代表するマンガ『ドラえもん』にも、主人公が特徴的などんぶりを手にする姿が描かれている。
藤子・F・不二雄『ドラえもん』、「クモノイトン」より ©藤子・F・不二雄プロダクション
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セラミックバレー
 日本最大、そして世界でも有数の規模を誇る陶磁器産地の美濃。東京と京都のあいだ、中部地方の岐阜県に位置し、多治見市・土岐市・瑞浪市・可児市の一帯を占める。5世紀まで遡る長い歴史を持つ産地で、現在では個人作家はもとより、原料となる陶土の採掘業者から、製造を行う窯元や製造機械メーカー、流通を担う商社まで、関連企業数百社が集積している。そこで作られるのは、日々の生活で使う食器から装飾品、内外装用タイルなどの建築資材、IC基盤などに用いる電子部品、さらに航空宇宙産業で必要とされるファインセラミック製品まで、非常に多彩な製品だ。
 地域内には陶磁器をテーマとする優れた美術館が7カ所もあり、古代から現代にいたる美濃焼の歴史と可能性を紹介している。また世界中の国と地域から作品が一堂に会する「国際陶磁器フェスティバル美濃」は、世界最大級の陶磁器の祭典として、トリエンナーレ形式で35年以上続けられている。
 こうして地域に受け継がれてきた焼きものの文化・歴史・産業を見つめ直し、その価値を共有・発信する取り組みとして、行政や業界団体有志によって2019年に協議会が発足。産地を新たに「セラミックバレー」と名付け、その活性化を図っている。
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デザイナーによるラーメンどんぶり
展示会のこのセクションでは、30名のアーティスト、建築家やその他のクリエイター(そのほとんどがラーメン大好きな日本人)によってデザインされた30点のラーメンどんぶりとレンゲを紹介します。この展示会は、日本のデザインの独創性と、ラーメンどんぶりの芸術的可能性とその文化的意義に光を当てます。日本の芸術とデザインには、はるか前から機能性と装飾性との間に強いつながりがあります。日常に使われる食器は、いっぱいのとき、からのとき又は持ち上げられたときの柄や模様が異なることが多いです。これらのどんぶりを見たら、ラーメンを堪能するのにどれが一番面白いのか、想像してみてください。
これらの作品の一部は、2014年に東京の松屋銀座デパートにて、「デザインギャラリー1953」で初めて展示されました。
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ミシュランガイドとラーメン
2014年に、「ミシュランガイド東京2015」のビブグルマン部門(コストパフォーマンスの高いお店)に、初めてラーメン店が掲載されました。翌年の「ミシュランガイド東京2016」では、初めてラーメン店が一つ星を獲りました。2022年現在、日本には一つ星のラーメン店が3軒、ビブグルマンに選ばれた店が31軒あります(東京18軒、京都6軒、大阪7軒)。
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モザイクタイル
パウダー状の粘土を金型に入れ、プレスして成形する。さらに釉薬をかけてから匣鉢に入れて焼成。建築現場で施工しやすいよう、複数個のタイルをあらかじめ並べて紙やネットに貼り付けて、完成となる。
提供:株式会社エクシィズ
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ラーメンが高度経済成長を支えた
1950年頃の中華そばの屋台(東京・台東区)。高度経済成長に伴って、労働者が安価にエネルギーを補給できるラーメンが普及していった。その原材料となったのは、アメリカが安価に輸出した小麦である。
写真提供 朝日新聞
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ラーメンのその先へ
 近年サンパウロでは、こだわりの一杯を提供するラーメン屋がのれんを掲げ、舌つづみを打つ人が増えるとともに、ラーメンがひとつのムーブメントとなりました。
 日本では、1人1杯あたり平均15分でラーメンをたいらげるというラーメン屋の統計や、さらには自動化された機械がほんの数秒でラーメンを提供したりすることから、ラーメンはファーストフードとしての特性を持っているといえます。一方で、選りすぐりの材料や幅広いブレンドから、ラーメンの仕込みはゆっくりと丁寧に行われます。長時間と丹念な仕込みがラーメンには欠かせません。
 食べ物としてはもちろん、盛り付けられたラーメンにひと花沿える、ストーリーとディテールに溢れるラーメンどんぶりも注目を集めています。
 『The Art of the RAMEN Bowl』展は、セラミックバレー協議会の協力を受け、デザイン会社のTSDOにより企画されました。ブラジルだけではなく、世界各地で注目を集めている本テーマのキュレーションに橋本麻里氏を迎えます。舌だけでは感じることのできない魅力にスポットライトを当て、特に岐阜県美濃地方で生まれた美濃焼どんぶりのデザインに潜む歴史的・文化的な側面を紹介していきます。
 来館者の皆様の知識が豊かなものになるよう、ジャパン・ハウス サンパウロは、材料やラーメンが紡ぐ温かな人間模様など、さまざまな側面で深い観点からアプローチする、講義・映像・美食体験を含むサイドプログラムを企画しました。
 本展を通して、ご自宅で、レストランで、または日本でラーメンを味わうこれからのひとときが、より充実したものとなりますように。
ナターシャ・バルザーギ・ジーネン
ジャパン・ハウス サンパウロ 企画局長
#RamenDonburiNaJHSP
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ラーメンの世界的な人気
日本のラーメンは、レストランでもインスタントラーメンとしても、世界中で人気を博しています。ラーメンの規模と種類は目を見張るものであり、インスタントラーメンを作るために発明された技術は、他の多くの種類のインスタントラーメンを作るために利用されています。
世界ラーメン協会の統計によると、2020 年には約 1,160 億パックのインスタントラーメンが消費されました。その一部は、日本の食品会社が地域の好みに合わせて製造しているが、地元の会社が製造したものもあり、それらは非常に多様です。ラーメンとインスタントラーメンを最も多く消費する国は、中国、インドネシア、ベトナム、インド、日本と米国です。
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ラーメンの歴史 パート1
小麦粉の生地を糸状にしたもの、麺(ヌードル)は、アジアで2000年以上前から存在すると考えられています。中国の文献には、唐王朝時代(618~906年)、様々な麺料理が全土で発展したとの記録があります。しかし、麺が日本で最初に作られたのがいつかは定かではありません。「麦縄」という言葉が、奈良の正倉院宝庫にある8世紀の文書で記録されています。麺は日本で長い歴史がありますが、現在我々の知っているラーメンに直結するものではありません。
ラーメンの麺が、いつどのようにして日本へ伝わったのかは分かりません。1854年、日本の開国と共に日米和親条約に定められた横浜や長崎の港とその近隣の町に中華料理店ができ始めました。そこでは、汁そば、餃子など中国人や他の外国人居住者が好む料理が提供されていました。日本人もその中華料理店で食事をするようになり、汁そばと似たような料理を売る屋台が登場しました。当初日本では、伝統的な日本そばと区別するため、「中華そば」として広まったそばは、5~40種類の食材で調理された日本独自の味わい豊かなスープを使った麺料理でした。
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ラーメンの歴史 パート2
20世紀初頭、日本各地に麺料理を提供する中華料理店が出現しました。麺料理を「ラーメン」と最初に呼び始めたのは、北海道札幌市の食堂だったと言われています。日本の近代化と工業化が進むにつれ、都会に流入した労働者たちは、安くて早くておいしい食べ物を求めるようになりました。そして、その要望に応えたのがラーメンでした。しかし、第二次世界大戦の開戦で食糧供給が制限され、ラーメンは贅沢品となり、都市部から姿を消しました。終戦直後、日本は深刻な食糧不足に見舞われました。そこに大量の小麦が輸入され、ラーメンの生産と販売が盛んになりました。 戦後復興中、ラーメンが労働者たちの基になる手頃な食事でした。
日本経済が成長し安定するにつれて、札幌、博多、東京などのさまざまな都市で、ラーメンが食や娯楽を求める人々の間で再び人気になりました。他の日本食文化と同様、ラーメンも高い技術と経験が必要とされる芸術品に上り詰めました。そして、1950年代後半以降、インスタントラーメンの発明によりラーメンは、安くて早くておいしい食べ物として世界中で紹介され、家庭で食べられたり、緊急時の食事として必要な人たちに届けられたり、宇宙空間で宇宙飛行士の食事として消費されています。
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・鳴海織部手鉢
板状にした白土と赤土(焼成前は黄色)をつなぎ合わせ、型を用いて手鉢の形に成形する。さらに取手を付けてから絵付けし、白土の上に銅緑釉、赤土の上に透明釉を掛けて焼成する。
作: 安洞雅彦 (Masahiko Ando)
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冷戦下のFood for Peace
農産物の輸出市場拡大、食料援助を通した同盟国の紐帯強化を求めるアメリカの事情と、未だ復興の途上にあった日本の利害が一致。戦後の劣悪な栄養状態を改善するという名目で、小麦、肉、乳製品を使った料理の普及を進め、戦後日本の食生活の変化に大きく寄与した。
写真提供 青森県立郷土資料館
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印判手小皿(いんばんで こざら)
印判手とは、転写を使って陶磁器※1に絵付けする技法で、手描きによる絵付けと異なり、同じ文様を量産することができる。美濃で明治時代(1868-1912)から大正時代(1912-26)に広く使用された初期の印判手は、摺絵(型紙絵付)※2と銅版転写であった。摺絵は、染織で伝統的に用いてきた型紙を応用したもので、器面に型紙を押し当て、その上から絵具※3をつけた刷毛でなぞると、型紙に開けられた穴の部分が文様として施される。また、銅版転写は西洋の銅版画を応用したもので、銅版画同様、銅板※4に鉄筆で彫って文様を描き、そこに絵具を埋めたのちプレスして紙に写し取り、さらに器面へこの紙を湿らせながら押し当てて文様のみ転写するものである。いずれも、立体的な曲面に対して複数の型紙や転写紙を用いて施しており、この際に隙間や重なりなどが生じるものもあるが、古い焼き物にみられる味わいともなっている。
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志野(しの)
乳白色の長石釉(ちょうせきゆう)が厚く掛けられた陶器。桃山時代(16世紀末~17世紀初)に美濃で生産され、抹茶碗や水指、向付などの茶陶が多くを占める。桃山時代のものは総じて、鉄絵(てつえ)によって山水や植物、幾何学的な文様などが描かれており、これらは国内で初めて、やきものに対して本格的に施された絵付けとなった。また、素地(きじ)が黒味や赤味を帯びるようにしたのちに長石釉を掛けて焼成することで、鼠志野(ねずみしの)や紅志野(べにしの)など白色以外の色彩のものも作られた。桃山時代が終わると生産は途絶えたものの、美濃で昭和時代(20世紀)になって本格的に復興した。
作:安藤工 (Takumi Ando)
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新横浜ラーメン博物館
新横浜ラーメン博物館は、世界初のラーメンをテーマにしたアミューズメントパークとして1994年に誕生。飛行機に乗らなくても各地のラーメンの味を楽しめるワンストップの観光施設として考案された。テーマパークであり、レストラン・モールであり、ラーメン・ギャラリーでもあるこの施設は、日本の庶民の生活におけるラーメンの役割を称えている。メインホールの舞台は、高度経済成長期の1958年、夕暮れ時の下町を再現。来場者は、ラーメン関連グッズを見たり、6軒のラーメン店と1軒のカフェで食事をしたりしながら、ラーメンの歴史、食材、科学、地域性などについて知ることができる。
 
写真提供 新横浜ラーメン博物館
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染付(そめつけ)
白素地(しろきじ)上に、酸化コバルトを着色剤とした藍色に発する下絵具(したえのぐ)で絵付けしたのち、透明釉を掛けて焼成された陶磁器。またはその技法。中国陶磁を起源とし、国内では江戸時代初期(17世紀前)以降に肥前有田で作られた磁器製品に多くみられ、美濃では江戸時代後期(19世紀前)以降に、有田や瀬戸の影響を受けて盛んに作られるようになった。その後、美濃の染付は手描きだけでなく転写技法を応用した製品も量産されて現在に至る。
作:加藤仁香 (Hitoka Kato)
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注目のアーティスト
1. 秋山具義
2. 浅葉克己
3. 粟辻美早
4. ジョナサン・バーンブルック
5. アラン・チャン
6. 土井善晴
7. 服部一成
8. 一乗ひかる
9. 石上純也
10. 片桐仁
11. 菊地敦己
12. 北川一成
13. 松永真
14.皆川明
15. 森田恭通
16. 永井一史
17. 永井一正
18. 仲條正義
19. 佐野研二郎
20. 佐藤晃一
21. 佐藤卓
22. 千田優希(誠次)
23. 塩川いづみ
24. 祖父江慎
25. 鈴木あやめ
26. 束芋
27. 田名網敬一
28. 天明屋尚
29. 上西祐理
30. 横尾忠則
ラーメンどんぶりとレンゲの製作は三友製陶所による
株式会社青木転写
株式会社丸東
マルイ製陶株式会社
写真:梶賀康宏 | アマナ
画像レタッチ:黒田輝海 | アマナ
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瀬戸黒(せとぐろ)
漆黒の釉薬による陶器。桃山時代(16世紀末~17世紀初)に美濃で、もっぱら抹茶碗のみ作られた。通常の焼成工程とは異なり、1200℃を超える窯の中から製品を引き出して急冷させることにより、釉薬中に含まれる鉄分を黒く発色させている。筒状で胴部に縦の箆目(へらめ)を入れ、口縁(こうえん)が山道(やまみち)(口縁が波のようにうねっている様子のこと)をなす茶碗に名品が多い。侘茶を大成した千利休が好んだ漆黒の肌によって、点てられた抹茶の緑がとりわけ美しく映える。桃山時代が終わると生産は途絶えたものの、美濃で昭和時代(20世紀)になって本格的に復興した。
作:加藤亮太郎 (Ryotaro Kato)
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灰釉(はいゆう)
草木の灰を主原料とする原初的で基礎的な釉薬。その起源は中国陶磁にあり、平安時代前期(9世紀後~10世紀前)には、美濃焼史上初めて使われた釉薬として登場している。灰の種類や焼成方法によって釉調(ゆうちょう)は大きく変化し、初期の頃よりみられる緑色を帯びたビードロ釉をはじめ、透明釉から白濁釉(はくだくゆう)まで幅広く存在する。1300年を超える美濃焼の長い歴史の中で、現在に至るまで多くの時期で用いられてきた釉薬である。
作:加藤陽児 (Yoji Kato)
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粉引(こひき)
鉄分の多い素地の上に白泥(はくでい)を化粧掛(けしょうが)けして覆い、さらに透明釉を全面に掛けて焼成された陶器。またはその技法。粉吹(こふき)ともいう。朝鮮半島で、朝鮮時代前期(15世紀~16世紀)に盛んに焼かれていたもので、茶人(ちゃじん)に人気があったため抹茶碗や徳利、ぐい吞みなどが国内に多くもたらされて珍重された。また、萩焼など来日した朝鮮人陶工によってはじめられた産地でもつくられ、現在は美濃でもこれらを手本として作られている。
作:富岡大資 (Daisuke Tomioka)
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織部(おりべ)
桃山時代(17世紀初)に志野などの後を受けて美濃で焼かれた斬新奇抜な陶器であり、美濃出身の武将茶人、古田織部の名にちなんでいる。織部釉とも呼ばれる緑色の銅緑釉(どうりょくゆう)が掛けられた青織部(あおおりべ)や鳴海織部(なるみおりべ)、総織部(そうおりべ)などがよく知られるが、ほかにも瀬戸黒の技法を用いた織部黒(おりべぐろ)や黒織部(くろおりべ)、志野の技法を継ぐ志野織部(しのおりべ)など多くの種類が存在する。“沓形(くつがた)”と呼ばれる楕円形に歪められた茶碗や遊び心に溢れた各形状の向付、それらに描かれた独創的で多種多様な文様によって、従来とは一線を画する、桃山時代の頂点を極めたやきものとなった。桃山時代が終わると生産は途絶えたものの、美濃で昭和時代(20世紀)になって本格的に復興した。
作:阪口浩史 (Hiroshi Sakaguchi)
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美濃焼の歴史
美濃は岐阜県南部に位置します。かつて美濃国として知られていたこの地域には、7世紀から生産されてきた陶器にまつわる長くて豊富な歴史があります。しかし、美濃で陶器の生産が本格的に盛んになったのは、16世紀末頃です。その頃、近くの古代の陶器中心地であった瀬戸の陶工が美濃に定住し、黄瀬戸と瀬戸黒の陶器(瀬戸の古代高温陶器に基づいたもの)、ならびに志野と織部の陶器を作り始めました。これらはすべて茶道の実践者に大いに好まれてきました。
その後の2世紀にわたり、美濃の陶工は、茶道の陶器から日常に使われる皿、小鉢やその他の実用的な器まで、高度な美的感覚と機能性を巧みに組み合わせた製品を作り続けました。19世紀には、美濃の陶工は磁器粘土を使って家庭用品を作り始め、それにはコバルトブルーの絵であしらった皿や、釉薬仕上げの上に色釉がかけられたものも含まれていました。それらの絵のいくつかは、器に手描きで描かれましたが、窯も銅版転写を含むさまざまな種類の印刷装飾で注目を集めました。
20世紀半ば、技術の向上と大量生産技術により、美濃は日本有数の陶磁器産地となりました。現在、全国の磁器製のラーメンどんぶりの9割が美濃で生産されています。セラミックバレー美濃は、革新的で現代のニーズに適応する能力で知られており、現在、地域の伝統的工芸品として指定された15種類を含む、多くの様式の陶器を作り出しています。
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鉄釉(てつゆう)
鉄を着色剤とする釉薬で、その濃度によって黄色から褐色、黒色へと変化する。起源は中国陶磁にあり、美濃では、室町時代後期(16世紀)につくられた天目(てんもく)や茶入(ちゃいれ)などの茶陶、さらには、江戸時代(17世紀~19世紀中)の徳利や飯碗などの日用食器などに掛ける釉薬として幅広く使われていた。色合いによって、黄釉(おうゆう)、飴釉(あめゆう)、褐釉(かつゆう)、錆釉(さびゆう)、柿釉(かきゆう)、黒釉(こくゆう)などの呼称も用いられる。
作:𠮷岡伸弥 (Nobuya Yoshioka)
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風力発電機用ブレーキパッド
「焼結ブレーキパッド」は、強風下でパッドが高温になっても、機能が低下がしにくく、風車を安全に制御できる。
提供:株式会社 TYK
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飲食器 
美濃焼は近代以降、量産のための成形や絵付けの技術を発展させ、食卓に欠かせないあらゆる日常食器を生産している。
マグカップ
カップの形状に成形、取手を付けて素焼きし、そこ図柄を転写した後、釉薬をかけて本焼成する。さらに、口縁部分に金線を施して、仕上げの焼成をする。
提供:井澤コーポレーション
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黄瀬戸(きぜと)
淡い黄色の釉薬が薄く掛けられた陶器。桃山時代(16世紀末~17世紀初)以前に作られていた灰釉(はいゆう)製品の流れを汲み、美濃で桃山時代になって、意識的に失透気味の黄色に発色させている。鉢や向付などの端正な形状による食器類に優品がみられる。それらは、成形直後のやわらかい器面(きめん)へ線彫りや印刻(スタンプ)によって植物や文字の文様を表し、さらに釉薬の上へ銅による緑色や鉄による茶色の着色を施してアクセントとしているものが多い。桃山時代が終わると生産は途絶えたものの、美濃で昭和時代(20世紀)になって本格的に復興した。
※「灰釉製品」は灰釉が掛けられた陶器の意。
作:加藤三英 (Mitsuhide Kato)
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赤絵(あかえ)
本焼き後の釉面に、酸化第二鉄を着色剤とする赤色の上絵具(うわえのぐ)により、あるいはそれを主調とした緑や黄色など多彩な上絵具によって絵付けが施されたのち焼成された陶磁器。またはその技法。より華やかなものに対しては、色絵(いろえ)や錦手(にしきで)などと呼ぶこともある。中国陶磁を起源とし、国内では江戸時代(17世紀~19世紀中)の肥前磁器や京焼などの製品に使用されたのが早く、美濃では明治時代以降(19世紀後~)に盛んとなって、転写技法を応用した製品も多数作られた。
作:榛澤宏 (Hiroshi Hanzawa)
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青磁(せいじ)
翡翠色や青味を帯びた釉薬が掛けられた陶磁器。素地やその釉薬に含まれるわずかな鉄分が、還元炎焼成(かんげんえんしょうせい)されることによって、こうした美しい色を発する。灰釉から発展したもので、起源は中国陶磁にあり、色に深みをもたせるため釉薬を二重、三重に重ね掛けしたり、釉薬に貫入(かんにゅう)を生じさせて文様状にしたものも存在する。平安時代(8世紀末)頃より長きにわたって中国から輸入され、貴族や大名、茶人らに愛でられてきた。美濃では江戸時代初期(17世紀前)につくられた御深井釉陶器(おふけゆうとうき)のなかに青磁に似た趣きのものがあり、明治時代以降(19世紀後~)の磁器製品にもみられる。
作:若尾経 (Kei Wakao)
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 もとは中国に起源を持ちながら、戦後日本の歴史や大衆文化と深く結びついて発展してきた食べ物が、「ラーメン」だ。丼ひとつで完結するファーストフードで、腹持ちがよく価格も手ごろ。特別な機会に限らず、日常の食としていつでも、誰でも気軽に食べられるため、店ごと、あるいは地方ごとに独自の素材や味つけを競い合いながら、多様化が進んできた。そして日本経済の伸張と共に食文化も世界へ普及していった結果、レシピを工夫すればヴィーガン、ハラル、アレルギーといった規制を乗り越え、誰でも食べることのできる「ラーメン」は、いまや寿司や懐石をしのぎ、もっとも広範な国や地域で親しまれる日本の食べ物になった、といっても過言ではない。
 日本の食文化の特徴のひとつが、陶磁器、漆器、金属器、ガラス器など、非常に多様な素材・技法・形状の器を取り合わせて、日常の食卓で用いることだ。だが日本のラーメン店で使われる器は、ほぼ一様な寸法、素材、形状、意匠の「どんぶり」であることが多い。そしてこれら磁器製の「どんぶり」のほぼ90%は、美濃地域(岐阜県東濃西部)で生産されている。こうした傾向は、海外のラーメン店でもおおむね同様といっていい。世界各地で食べられている多様な味わいのラーメンに、単一の器とは──。
 スープ・具・麺からなるラーメンの「味」が多くの人にとっての関心事で、『ミシュラン・ガイド』にすら取り上げられる対象であるにも拘わらず、器の良し悪しはこれまで、ほとんど顧みられることがなかった。その対照性に驚くとともに、いったいなぜ、という疑問が生まれる。そして器の側に、ラーメンという食べ物をもっと豊かにする、新しい可能性が眠っているかもしれないことにも思い至るだろう。
 ラーメンは探求するに値する、複雑な歴史と文化を持っている。だがこの展覧会がテーマとするのは、もうひとつの可能性である、ラーメンの器=どんぶりだ。知っているようで実は知らないラーメンどんぶりの本質について、実物を「解剖」し、あたかも標本のように、どこまでも詳細に観察する。そして自らもラーメンを愛するクリエイターたちが、真っ白なキャンバスとしてのどんぶりと向き合い、どんな器で食べれば楽しいか、美味しいか、ラーメンの可能性を切り拓けるかという問いに対する、それぞれのユニークな答えを描き出した。さらにラーメンどんぶりを含む陶磁器類の産地であり、平安時代に生産を開始、桃山時代にわび茶や懐石の道具を生み出し、現在に至るまで日本最大の規模を誇る美濃地方の窯業も紹介し、展示の締めくくりとする。
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【ラーメンどんぶり】
巨大なラーメンサンプル、2022年
チャーシュー、メンマ、なると、ほうれん草とネギ入りの東京醤油味
食品サンプル素材:ポリ塩化ビニル(PVC)
スープサンプル素材:ウレタン樹脂
どんぶり素材:ガラス繊維強化プラスチック(GRP)
製造 岩崎模型製造株式会社(サンプルビレッジいわさき)
日本で初めて食品サンプルを作った会社
岐阜県郡上八幡に位置します。
(おいしそうに見えますが、食べないでください!)
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この展示ケースに展示されているのは、既に廃絶した美濃地方の、複数の窯址で発見された陶片だ。いずれの窯も16世紀後半頃にもっとも活発に活動していたと考えられ、キズなどが原因で製品として出荷できない食器や茶陶が、周辺に数多くうち捨てられた。完品には及ばないものの、陶土や釉薬の状態、形状、表面に描かれた絵など、当時どのような技法が用いられていたか、破片から得られる情報は多い。これらの陶片はすべて、〈Mino Pentagon〉に展示している織部焼の手鉢を担当した作家の安洞雅彦が、自分自身の作陶の手がかりとして蒐集したコレクションである。
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紀元前 中国では小麦粉を線状に成型した「麺」が存在していた。
唐時代(618~908) 麺料理が発達
734年 正倉院文書に「麦縄」の文字が登場。以後、日本ではうどん、素麺、蕎麦などさまざまな麺料理を食べるように。
1853年 日米通商修好条約締結。横浜や長崎に外国人居留地ができる。居留地内では中国料理店が営まれ、麺料理が提供された。
1899年 外国人の指定地域への居住を課す法律が緩和され、麺料理を含む中国料理を出す店が日本各地に広がる。
1910年 東京・浅草に「支那そば」を提供する〈来々軒〉がオープン。この店で提供された、醤油ベースの澄んだスープに細めの麺、シナチク、焼豚、刻みネギを添えた味が、東京風ラーメンの原型となった。
1923年 関東大震災で被災した東京や横浜のラーメン店が全国へ移転・開業。屋台も増加。
近代化・工業化を進める日本では、都市部に数多くの労働者が流入。機械式製麺で大量生産が可能になったラーメンは、安く、早く、手軽に腹を満たし、多くのカロリーを補給できるため、工場労働者たちの生活に適しており、その消費は大きく拡大していった。
1937年 日中戦争の開戦
1938年 国家総動員法の下で食料は配給制に。町の食堂からラーメンが消えた。
1941年 太平洋戦争の開戦
1945年 敗戦。国内では深刻な食糧不足が続いたが、冷戦の開始によって、アメリカは東アジア最大の非共産国である日本への支援を決定。アメリカ産小麦の大量・安価な日本への輸出が実行された。これを原料にラーメンの屋台や露店が数多く出現。
1952年 サンフランシスコ講和条約締結。日本は国家としての全権を回復。
高度経済成長に伴って、労働者が安価にエネルギーを補給できるラーメンの消費は再び拡大。アメリカからの食糧支援、また農産物(特に小麦)の大量輸入によって、日本人の食習慣は変化。主食としての米の消費量は減少して小麦が増え、軌を一にして肉や乳製品の消費量が増大していった。
1958年 日清食品が初めてのインスタントラーメン〈チキンラーメン〉を発売。
1971年 日清食品が初めてのカップ麺〈カップヌードル〉を発売。
1984年 ラーメンによる町おこしの先駆けとして喜多方(福島)が注目を集め、以後、各地でご当地ラーメンが注目を浴びる。
80~90年代は日本国内を熱狂的なラーメンブームが席巻。ラーメンは労働者の食べ物から若者の食べ物へと変わった。
1994年 新横浜ラーメン博物館開館。ラーメンのエンターテインメント化が進み、大量生産のファーストフードから、職人的な個人店主による、個性的なラーメンが人気を博すようになっていく。
2000年 ラーメン店の海外への本格的な進出が、アメリカから始まる。
2015年 『ミシュランガイド東京 2016年版』で、〈Japanese Soba Noodles 蔦〉が、ラーメン店として初めて一つ星を得る。
## Skin ### Dropdown DropDown_0561BA16_3AA3_A1D2_41C7_FDA0B6E9EE29.label = パノラマ写真一覧 DropDown_0561BA16_3AA3_A1D2_41C7_FDA0B6E9EE29_mobile.label = パノラマ写真一覧 ### Image Image_C503B8F0_C7FE_48A3_41E0_34C9645A701D_mobile.url = skin/Image_C503B8F0_C7FE_48A3_41E0_34C9645A701D_mobile_pt.png Image_C503B8F0_C7FE_48A3_41E0_34C9645A701D.url = skin/Image_C503B8F0_C7FE_48A3_41E0_34C9645A701D_pt.png ### Multiline Text HTMLText_7519FE4E_0E16_FFC5_41A3_A7E1288EE1ED.html =
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